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触ると危険な沖縄の生き物【アフリカマイマイ】

投稿日:2019年2月5日 更新日:

アフリカマイマイ

沖縄の危険生物というと海の中の生き物をイメージしがちですが、陸にも危険な生物がいます。その中でも最も危険といわれているのがアフリカマイマイです。名前は可愛らしいのに危険といわれるその意味とは?

そもそもアフリカマイマイってどんな生き物?

アフリカマイマイは、夜行性の巨大なカタツムリです。成貝になると殻の高さが20㎝にもなる巻貝なので、「世界最大級のカタツムリ」といわれています。

カタツムリというと「動きがのんびりしている」というイメージが強いと思うのですが、アフリカマイマイはカタツムリとは思えないほど速く移動することが出来ます。夜行性のため昼間に見かけたとしてもそれほどスピードが速いとは思えないのですが、活動が活発になる夜になると一晩で50m以上も移動することがあります。

とにかく何でも食べてしまうモンスターカタツムリ

アフリカマイマイは、雑食性です。カタツムリのエサといえば野菜の葉っぱや果物が主なのですが、個体によっては好き嫌いもあるといわれています。ところがアフリカマイマイには好き嫌いはありません。

普通のカタツムリのように野菜の葉っぱや果物も食べますが、目の前にある植物の芽や茎、落ち葉も食べます。さらに大きな殻を維持するために大量のカルシウムをとる必要があるので、砂や石、時にはコンクリートさえも食べてしまいます。

しかもアフリカマイマイは、ビールも大好き!好き嫌いなく何でも食べますが、まさかビール好きでもあったいうことはあまり知られていないかもしれません。

ものすごい繁殖力を誇るアフリカマイマイ

アフリカマイマイの繁殖力は凄まじいものがあります。巨大な身体をしているため一度の交尾にかかる時間は最長2時間ほどかかることもあるのですが、産卵すると1度で少なくとも100個、最大では1000個以上の卵を産みます。

さらに恐ろしいのはその成長スピードです。産み落とされた卵は、孵化してから半年~1年で巨大な成貝になります。つまり100~1000個産み落とされたアフリカマイマイの卵は、1年後には今度は親になって新たに100~1000個もの卵を産むことになるわけです。

食用として沖縄に輸入されていたアフリカマイマイ

もともと東アフリカが原産のアフリカマイマイは、熱帯地方に多く生息しています。暑さには強いのですが寒さには弱いため、日本でも本州ではほとんど見られません。そんなアフリカマイマイですが、もともとは食用として沖縄に入ってきました。

沖縄に輸入される前から台湾やシンガポールなどではアフリカマイマイが繁殖しており、1930年代初頭に沖縄へ輸入されました。当時は食用として飼育するために台湾から輸入されてきたアフリカマイマイでしたが、ものすごい繁殖力を持つため厳重に隔離しながら飼育されていたといいます。

その後沖縄戦によって飼育施設が破壊されてしまった為、隔離されていたはずのアフリカマイマイが一気に拡散していきます。ところが当時の沖縄は終戦後厳しい食糧難に陥っていたため、貴重なたんぱく源として人々はこぞってアフリカマイマイを採っていました。

でも見た目がグロテスクなアメリカマイマイですから、沖縄の食糧事情が回復してくると好んで食べる人はいなくなります。ところが驚異的な繁殖力を持つアメリカマイマイはあっという間にその数を増やしていきました。

アフリカマイマイが食用なのに触ると危険なのはどうして?

もともと食用として沖縄に輸入されてきたアフリカマイマイ。「触ると危険」といわれるのであれば、「なぜ食用として輸入されたのか?」と思われるでしょう。実はアフリカマイマイが危険なのは、「アフリカマイマイそのものが危険」なのではなく「寄生虫の中間宿主だから危険」なのです。

アフリカマイマイは、「広東住血線虫」と呼ばれる危険な寄生虫の宿主でもあります。広東住血線虫は、主にネズミの肺動脈に寄生しています。広東住血線虫の体長はわずか20mm程度、形も線のようになっています。そのため彼らは、ネズミの小さな血管の中でも生きていくことが出来ます。そして彼らはネズミの血管の中で産卵をし、その幼虫はネズミの体の中を移動しながら最終的に糞とともにネズミの体の外へ排出されます。

その糞を雑食性のアフリカマイマイが食べます。これによって幼虫の広東住血線虫は、アフリカマイマイの体の中で成長します。そしてこれまた雑食性のネズミが、広東住血線虫に寄生されたアフリカマイマイを食べます。再びネズミの体の中へと戻ってきた広東住血線虫は成虫となり、ネズミの体内で産卵をします。このようにアフリカマイマイを中間宿主として成長をする広東住血線虫こそが、人間を危険に陥れる真犯人だったのです。

アフリカマイマイに寄生した広東住血線虫が犯人だった

ネズミのような小さな体の生き物の血管の中で生きている広東住血線虫ですから、人間の体の中に入り込むこともあります。人間の体の中に入り込むことが出来た広東住血線虫は、血管やリンパ液の中を自由に泳ぎ回ります。こうしているうちに広東住血線虫が脳や脊髄に到達してしまうと、髄膜脳炎を引き起こします。

髄膜脳炎を引き起こすと、激しい頭痛や発熱、嘔吐、手足の麻痺などの症状が現れます。症状が重篤化すると昏睡状態に陥り、場合によっては命を落とすこともあります。現在のところ広東住血線虫に感染したことによる髄膜脳炎には特効薬というものがないため、対処療法しかありません。

十分に加熱することによって広東住血線虫の危険は回避できるのですが、生で食べたり加熱が不十分な場合は死滅しないため危険です。

とにかくアフリカマイマイには触らない!

危険な寄生虫の宿主でもあるアフリカマイマイは、決して手で触ってはいけません。またアフリカマイマイが上を歩いたとみられる野菜などを食べても、同じく危険です。

雑食性ではありますがそもそもが野菜や果物を好むカタツムリの一種なので、アフリカマイマイも柔らかい葉野菜や果物を好みます。少しでも危険を回避するためには、野菜の葉なども十分に洗ってから食べるように心がけてくださいね。

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