沖縄Plus

あなたの知っている沖縄の知識にPlusする。

沖縄の伝統・文化・歴史

1歳のお祝いに行われる沖縄の伝統行事タンカーユーエーとは?やり方は?

投稿日:2020年10月5日 更新日:

タンカーユーエー

先日、知人のお子さんが1歳の誕生日を迎えました。また那覇在住の友人には赤ちゃんが生まれました。私のまわりは、お祝いムード満点の今日この頃です。沖縄では、1歳のお祝いに「タンカーユーエー」をします。 タンカーユーエーとはどのような行事なのか、やり方はどうするのかをご紹介。

タンカーユーエーは将来を占う伝統行事です

タンカーとは「1歳の誕生日」、ユーエーは「お祝い」の意味なので赤ちゃんは男の子も女の子も同じように行います。

タンカーユーエーとは、赤ちゃんが選ぶアイテムによって、どんな将来になるのか、どんな職業につくのかを占う行事です。

並べるアイテムは、沖縄県内でも地域によって異なるようですが、だいたいこんな感じです。

  • そろばん・・・商売上手になる
  • 本・・・頭がよくなる
  • 筆・・・役人になる
  • 赤飯・・・食べるものに困らない
  • お金・・・お金に困らない

今はそろばんや筆が常備されている家庭も少なくなってきているので、電卓やペンに代用されています。赤飯の代わりに白いご飯でもOKです。

さらに現代風にアレンジも加わって、そろばんじゃなくてスマホだったりします。最初にひとつ取ったところで終わりにしたり、全てのものを取り終わるまで続けることもあります。特にこうじゃないとダメって決まりはなさそうです。

占いが当たるかどうかより、赤ちゃんが無事に誕生日を迎えられたことをお祝いし、健やかな成長を願う行事ですから、ゆるくていいのでしょうね。

沖縄では、このタンカーユーエーが親戚一同が集まって披露されます。ハイハイやヨチヨチ歩きの赤ちゃんが並べたアイテムのところまで進んで選ぶ様子はとても可愛らしく、微笑ましいですね。

このほのぼのしたお祝いを親戚一同集まって行うのは、とても沖縄らしいと言えます。親戚が集まってオードブルや中身汁などを食べながらにぎやかにお祝いしたり。中にはホテルで行う家庭もあるとか。

もちろん、沖縄に引っ越した方が家族で行ってもいいです。以前は、沖縄モノレールのゆるキャラであるゆっぴーが1歳の誕生日の時に県庁でタンカーユーエーをするイベントもありました(笑)

本土にもあった選び取り

本土では1歳の誕生日のお祝い行事として、「一升餅」があります。これは一生と一升をかけていて「一生食べ物に困らないように」「これからの一生が健やかであるように」との願いが込められています。

私は一升餅のお祝いしか知りませんでしたが、本土でも”選び取り”と言って、タンカーユーエーと同じような行事をすることもあります。アイテムは、筆、そろばん、お金が基本のようですが、ハサミ、定規、ボールや楽器なんてこともあります。これじゃないとダメ!って決まりがあるわけではないので、家の中にあるもので、赤ちゃんが危なくないものなら、なんでもいいですね。

海外にも似たような行事が

タンカーユーエーって沖縄だけの行事ではなかったのかと思って調べてみると、海外にも似た行事がありました。

韓国

韓国では「トルジャビ」と呼ばれていて、赤ちゃんの前に、車のおもちゃ、ゴルフボール、お金、小づち、マイク、鉛筆、糸の束などを並べて、赤ちゃんが選んだもので将来を占うものです。きっとこれも伝統的なアイテムと現代的なアイテムが混ざっているのでしょう。

中国

中国では「抓周(ジュアジョウ)」と呼ばれていて、赤ちゃんの前に筆や墨、そろばんやお金だけでなく、聴診器やネギ、セロリなどたくさんのものから選ばせるのが特徴です。アイテムは地域によって異なるようですが、野菜があるって面白いですね。

台湾

台湾では「抓周(ジュアジョウ)」と呼ばれていて、赤ちゃんのまわりにたくさんのものを並べて選ばせます。筆や墨、そろばんやお金、印鑑や聴診器などで、中国と似ています。発音は地域によって異なると思います。


沖縄で行われているタンカーユーエーは韓国、中国、台湾との行事とよく似ているので、もしかしたら、ずっと昔にこれらの国から伝わった行事なのかもしれませんね。ちなみに石敢當やシーサーも中国から伝わったものです。外国のものでも日本のものでも良いものは取り入れて、柔軟に変化していく様子は、とても沖縄らしくて良いなと思いました。

-沖縄の伝統・文化・歴史

関連記事

シーサー

沖縄にはシーサーよりもっとびっくりな家の守り神がいた!

沖縄の守り神といえば、シーサー。地元では取り立てて珍しくもないシーサーですが、初めて見る人には、鋭い目つきと表情にびっくりすることも…。でも沖縄には、もっとびっくりな家の守り神がいます。 危険度0%の …

琉装

沖縄の民族衣装

沖縄は、かつて琉球王国として栄えた場所。そのため、日本には見られない独特の文化があります。そんな沖縄では、民族衣装を見るだけでも、楽しむことができます。 伝統的な民族衣装・琉装とは? 沖縄の伝統的な民 …

佐喜眞美術館

芸術を通して平和を学ぶ!【佐喜眞美術館】の魅力

普天間飛行場の一部返還によって1994年に開館した宜野湾市の佐喜眞美術館。ここでは平和学習のために訪れる修学旅行生の姿も多くみられます。芸術を通して平和を学ぶ佐喜眞美術館の魅力とは? ありのままの沖縄 …

首里城

琉球王国最後の国王のその後とは?

琉球王国は、明治政府による琉球処分を受けるまでの450年間、国王が国の象徴として君臨していました。長い琉球の歴史の最期の国王となったのが、尚泰王。彼の激動の人生を追ってみます。 琉球最後の国王・尚泰王 …

シーサー

宮古島の偉人・与那覇勢頭豊見親

沖縄県内でも独特の文化と言語をもつ宮古島。この宮古島にも、多くの伝説を持つ偉人が存在します。その一人が、与那覇勢頭豊見親。彼は、乱世の宮古島を、どのようにして平和な島へと導いたのでしょうか? 与那覇勢 …